会計事務所への転職時期はいつが良い?おすすめのタイミング

目次
会計事務所への転職を検討している方は、まず最適なタイミングを知ることが大切です。
会計事務所の業務は閑散期と繁忙期で大きく差があるため、閑散期のタイミングで転職をして徐々に会計事務所の仕事に慣れていくことをおすすめします。
この記事では、会計事務所で必要なスキルや転職方法について解説しますので、会計事務所での業務に興味がある方はぜひ参考にしてください。
会計事務所へ転職しやすい時期とは
会計事務所の求人は一年を通して見られますが、それでも求人が多い時期や転職に適した時期があります。 どのタイミングで転職すればより転職しやすいのか、よりよい会計事務所に出会いやすいのかを考えていきましょう。
税理士試験後の8月9月
税理士試験の結果は毎年8月と12月に発表されます。
このタイミングで求人が出ることが多いですが、中でもとくに8月9月の求人はおすすめです。
会計事務所自体が閑散期であるため、ゆっくり丁寧に教育をしてもらえて、着実に仕事を覚えていくことが可能です。
この時期での転職は未経験でも採用されやすく、異業種からの転職にも最適です。
しかし税理士試験に合格していることが必須条件となっている会計事務所もあるので注意しましょう。
税理士試験後かつ繁忙期の12月
12月前後に発表される税理士試験の結果に合わせて求人の数も多くなります。 この時期は年末ということもあり、会計事務所は繁忙期です。
さらに2月3月まで確定申告の書類作成などで繁忙期は続くため、人材不足のため採用される確率も高くなるでしょう。 その分繁忙期でもすぐに仕事に対応できる即戦力が求められます。
税理士試験に合格していることはもちろん、会計事務所や経理部門での勤務経験の有無も重視されます。
会計事務所の閑散期と繁忙期について
会計事務所では年末から2月3月は個人の確定申告、法人の確定申告が増えて繁忙期となります。 年末には法人の年末調整も控えているため、これらの業務を並行しておこなわなければなりません。
決算は11月と5月におこなわれることが多く、この時期も繁忙期になります。 その後6月から10月は閑散期となりますので、この時期に転職しておくと仕事を覚えやすいです。
会計事務所への転職で必要なスキル
会計事務所への転職ではどんなスキルが求められるのかを見ていきましょう。
最低限の簿記のスキルだけでなく、ITスキルやコミュニケーションスキルも求められるので上手にアピールしなければなりません。
簿記のスキル
会計事務所ではさまざまなお金にまつわる業務をおこないます。 最低限でも簿記の知識がなければ仕事を覚えるまでに時間がかかりますし、教育コストを考えたうえで不採用になってしまう可能性が高くなります。
会計事務所といった専門性の高い職場への転職を希望するのであれば、最低でも簿記2級の資格は必要です。
現在経理などで簿記の資格を取得している方であれば、さらに上の級の資格取得や、税金に関するその他の資格の取得も目指しましょう。
ITのスキル
会計ソフトはさまざまな企業で活躍しており、会計事務所でももちろん導入が進んでいます。
会計ソフトを利用することでミスのない正確な計算ができるようになるだけでなく、作業を効率化して人件費の削減をしたり、仕事量を増やしたりすることも可能です。
そのため、会計事務所で働くならお金の知識、税金の知識、計算スキルといったことのほか、ソフトを使いこなしたり自身でソフトを開発するようなITスキルも求められます。 基本的な表計算ソフトの扱いはもちろん、有名どころの会計ソフトの扱いには慣れておく必要があります。
コミュニケーションスキル
会計事務所ではクライアントの相談を聞いて適切な対応、アドバイスをする場面も多いです。
黙々と計算をしていればよいというわけではなく、コミュニケーションスキルも求められます。
相手の要望を正確に聞き取る力、的確でわかりやすいアドバイスを伝える力、そして会計事務所の従業員と情報を共有する、報連相をしっかりおこなう力が大切です。
会計事務所への転職の流れ
会計事務所への転職の流れとしては、まずはスケジュールの確認をしましょう。
会計事務所の求人が増えるのは税理士試験の合格発表がある8月、12月、そして確定申告後の人材の補充や決算に向けての即戦力を求める3月です。 この時期を目指して転職の計画を立てましょう。
履歴書や職務経歴書の作成をおこない、求人を探していきます。
希望する条件に合う求人が見つかったら応募し、書類選考、面接選考とステップを重ねます。
大手の会計事務所の場合は面接が複数回おこなわれるケースもあります。
内定をもらったら、いつから働き始めるかを相談します。
時期によっては即座に勤務を求められることもあるため、現職の退職のタイミングと調整が必要でしょう。
勤務開始後はまず退職者の引き継ぎから始まり、徐々にその会計事務所での業務に慣れていきます。
会計事務所への転職方法3つを解説
会計事務所への転職方法としては正社員、派遣社員、パート・アルバイトの主に3つの方法があります。
それぞれの特長を確認しましょう。
正社員として転職する
会計事務所への転職方法としてもっとも多いのが正社員としての転職です。
給与や待遇が安定しており、自身のキャリアアップにも役立ちます。
今勤めている会計事務所よりも、さらによい待遇を求めるのであれば正社員登用を目指す必要があります。
派遣社員として転職する
即戦力として役立ちたいのであれば、派遣社員という方法もあります。
これまでのスキルを活かして働くことができ、時給も高いので最初から高収入を期待できます。
残業が少ないというのも派遣社員の魅力のひとつです。
ある程度スキルや経験がなければ難しいこと、給料が上がったり役職がついたりといったステップは踏めないことがデメリットです。
パート・アルバイトとして転職する
家庭と仕事を両立させたい、税理士の勉強をしながら会計事務所の仕事を覚えたいという方にはパートやアルバイトといった働き方もおすすめです。 後者の場合はアルバイトとして働きつつ、税理士試験に合格したタイミングで正社員登用してもらえるケースもあります。
税理士の補佐的な仕事がメインになりますが、ある程度の知識やスキルを身に着けながら働けます。
【まとめ】会計事務所への転職のタイミングをチェックしよう
会計事務所への転職について、最適なタイミングや必要なスキルなどについて解説しました。
求人が多くなる時期に転職活動を始めれば、よりよい企業に出会いやすくなります。 閑散期に転職すれば、ゆっくり仕事を覚えていくことも可能です。
会計事務所への転職には計算や簿記のスキルのほか、コミュニケーションスキルやITスキルも必要なため、自分に欠けていると感じる部分があれば今から転職に向けてスキルを磨いていきましょう。
正社員だけでなく派遣社員やパート、アルバイトなど、どの働き方が自分のライフスタイルに合っているかを考えておくことも大切です。