税理士の平均年齢は60歳以上!高齢化の理由や転職市場への影響

目次
税理士の高齢化問題について解説します。
税理士の平均年齢や高齢化が進む理由について、さらに税理士が転職する際にはどんな問題があるのかなどを見てみましょう。
税理士として今後も長く活躍し続けたい方はぜひ参考にしてください。
税理士の平均年齢は60歳以上とかなり高い
会計事務所でのスキルを活かせるのはどんな仕事なのか見ていきましょう。
企業の経理、財務などはこれまでの知識やスキルを活かせますし、金融機関や保険代理店といった場所でもお金の計算などのスキルは役立ちます。
これらをアピールすることで転職にも有利になるので、自分のスキルを今一度確認してください。
1. 経理や財務担当
日本税理士会連合会がおこなった調査によると、日本の税理士の平均年齢は60歳以上です。60代が全体の3割を占め、次いで50代、40代が続いています。
また、税理士試験を受ける年齢は41歳以上の数値は変わらないものの30歳未満の受験者数は減少しつつあります。
日本は少子高齢化が進んでいるという理由もありますが、今後も若手の税理士の減少、そして高齢の税理士の増加は進んでいくことが予想されます。
税理士の高齢化が進む理由

税理士の高齢化はなぜ起きているのか、その理由を解説します。
税理士になるためにはさまざまな条件があり、そのシステムゆえに高齢化が進む原因にもなっています。
その他、定年退職がなかったり後継者がいなかったりするため引退できないというケースもあります。
税務署OBが多い
税理士になるためにはさまざまな条件があります。
大学で指定された学位を修めれば試験の科目が免除になりますが、それだけでなく国税従事者も科目試験が免除になります。
税理士の資格を持たず長く税理士事務所などで働いていた方が一から大学などで学び直す手間を省くことができ、受験者の負担を軽減するだけでなくよりスムーズに税理士の資格を与えられるというメリットがあります。ですがこの優遇措置があることで、長く税理士事務所に勤めた高齢者が税理士の試験を受ける割合が高くなります。
とくに、無資格で税務署に長年勤務し、定年退職の際に税理士試験を受け、定年退職後に他の税理士事務所へ再就職したり独立したりといった高齢者が多いです。この税理士制度が発足して依頼、税理士の平均年齢は60代以上で高止まりしています。
税理士試験制度のシステム
税理士試験制度のシステムには、上記のような優遇措置以外にもさまざまな問題があります。
税理士試験は科目ごとに合格しなければならないという決まりがありますが、言い換えれば最終的に5つの科目すべてに合格すればよいということになります。そのため、1年に1科目だけ受けて合格し、さらに次の1年で1科目を勉強し…と、長い時間をかけて合格を目指す方が多いです。
仕事の都合などで1年に1科目ずつ必ず合格できるわけではなく、最終的にすべての科目に合格するころには高齢になっているというケースも少なくありません。
国税庁がおこなった調査によると、実際に25歳未満で税理士の試験を受験する人は全体の6%程度なのに対し、41歳以上で受験する人は全体の38%以上を占めています。仕事が落ち着き、じっくり税理士試験の勉強に取り組めるようになるのはある程度年齢を重ねてからということになります。
定年退職がない
大手企業では定年退職はありますが、中小企業や個人事業主の場合は定年退職の制度がありません。そのため、ある程度年齢を重ねていても心身に問題がなければいつまでも税理士の仕事を続けられます。
税理士事務所はクライアントと顧問契約を結んでいるケースも多く、契約の期間が長ければ長いほど信頼度も高まります。
また、税理士と契約を結んでいる経営者は税理士と同年代の高齢者も多いです。若い税理士に対して信頼感がなかったり、現状に満足していたりといった理由から現在の税理士との契約を打ち切りたくないという経営者も多いため、高齢の税理士がなかなか現場を退けないのも高齢化が進む理由の一つです。
とくに開業して税理士事務所を立ち上げている、またフリーランスの税理士として働いている場合は顧客との顧問契約は収入に大きく関わります。そのため契約を打ち切れず、長く税理士を続けなければならない人も多いです。
後継者がいない
少子高齢化は日本全体の大きな問題ではありますが、税理士業界においても深刻な問題です。
若手の税理士が少なく、税理士事務所の後継者となる人材をなかなか見つけられないために現役をリタイアできない高齢者は数多くいます。
税理士事務所の代表となるためには税理士試験に合格した有資格者である必要があります。税理士試験は上記のような理由で高齢者が受験するケースが増えており、若手の人材に引き継ぎにくい状況が続いています。
子どもや孫に税理士事務所を引き継ぎたいと思っても試験に合格するのを待つしかなく、後継者がいない税理士事務所も増加傾向にあります。
税理士の仕事に将来性がない
税理士に若手の人材が少ないのは、少子化だけが理由ではありません。
現在さまざまな業界で作業のデジタル化、AI化が進んでおり、税理士業界も例外ではありません。
10年後には税務に関連する書類の作成に関する作業の99%はAIが対応できるようになるとも言われており、現状でもさまざまな会計ソフトが登場しています。
税やお金の計算のスペシャリストである税理士ですが、会計ソフトを導入すればわざわざ税理士を雇ったり顧問契約をしたりする必要もなくなり、知識がない人でも簡単に書類を作成できるようになります。
そのため税理士には将来性がなく、今からあえて税理士を目指そうと思う若い人材は減少していく一方です。
税理士の年齢と転職の関係
税理士の年齢と転職の関係について解説します。
税理士としてよりスキルを高めたい、もっといい条件の職場で働きたいという方はぜひ参考にしてみてください。
高齢でも転職はしやすい
一般的に、キャリアアップのための転職は若手でなければ難しいケースが多いです。
ですが専門的な知識やスキルが必要な税理士の場合、高齢者であっても比較的転職はしやすいです。むしろさまざまなケースに対応した経験のある高齢者の方が優遇されるケースもあります。
高齢者は変化を嫌う、古い価値観をアップデートできないといった問題もありますので、転職を考える際は柔軟な考え、多様性を受け入れる姿勢を大切にしましょう。
高齢でも転職はしやすい
高齢の税理士であっても転職はしやすいですが、やはり転職に有利なのは若手の人材です。
定年退職がない中小企業や個人事業であっても、採用後長く働き続けてくれる可能性が高い若手の方が重宝されます。
また、若い内はさまざまなことを柔軟に吸収できる、新しい会計ソフトなども取り入れやすいというメリットがあります。
キャリアアップ、待遇アップを狙う転職をするのであれば、若い内から積極的にチャレンジすることをおすすめします。
【まとめ】若手の税理士は転職の選択肢が多い
税理士の高齢化について、その理由などを解説しました。
税理士は高齢化が深刻になっており、その中で若手の人材は重宝されます。
高齢化が進み後継者問題に悩んでいる税理士事務所も多く、若手の人材は転職の選択肢も豊富にあります。
今後、よりさまざまな経験を積みたい、税理士としてスキルアップしたい、年収を高くしたいなど、条件のいい税理士事務所への転職を考えているのであれば、若手の内から転職を検討していきましょう。




