派遣社員と正社員の2軸で考える！簿記の資格を活かした転職の仕方

2022/11/15

日本商工会議所主催の「日商簿記」は、簿記資格の中でもっとも知名度の高い資格です。
日商2級以上を持っていると、転職活動の際に有利になります。経理の採用面接では実務経験が重視されますが、未経験者でも資格を持っていれば経歴をカバーできます。
将来経理職員として働きたい方は、日商簿記の資格を取得しておきましょう。こちらでは、簿記の資格を活かした派遣社員や正社員への転職の仕方をご紹介します。

簿記資格は転職に有利

簿記資格は転職に有利
転職活動をする際、持っていると有利になるのが簿記の資格です。
最近は慢性的に経理や会計の職員が足りていない会社が多く、資格を持っていれば未経験でも応募できる求人も多くあります。
経理関係の仕事に就きたい方は、ぜひ簿記資格を取得しておきましょう。

また、経費精算や交通費精算といった業務から始めて、経理、会計職にキャリアアップする方もいらっしゃいます。
会計にかかわる業務をする上で簿記資格は非常に役立ちます。
経理に限らず、会計に関係する業務を行う予定の方は、簿記検定に挑戦してみてはいかがでしょうか。

簿記資格の種類や違い

簿記の資格には、主に「日商簿記検定」「全商簿記検定」「全経簿記検定」の3種類があります。3つの中でもっとも有名なのは日商簿記検定です。
こちらは日本商工会議所が主催する検定で、主に大学生や社会人を対象にしています。
難易度は3つの中で一番高くなります。転職面接でも重視される資格です。

「日商簿記検定」は、初級・3級・2級・1級に分かれており、初級は学生向けになります。
3級からビジネスで役立つようになり、2級以上を持っていると選考の際のアピールポイントにできます。

3級で学ぶのは商業簿記です。商品を仕入れて販売するまでを記録、計算して決算書を作成するための知識を身につけます。
企業では、ルールに基づいてお金の出し入れを記録しておき、それを一年分まとめて決算しています。
簿記3級を取得すれば決算の流れが把握できるようになるため、大手企業からベンチャー企業まで、どのような企業で働く場合も役立つのです。

2級では、3級の内容に加えて工業簿記を学びます。工業簿記とは、自社で製造する商品を記録、計算するものです。
また、商業簿記も3級以上に詳しく学びます。2級を取得すればより複雑な会計処理が可能になり、即戦力として評価されます。
経理として働きたい方は2級以上を目指してみましょう。

1級には、2,3級の内容に会計学や原価計算が加わります。
1級合格者は会計知識を活用できるだけでなく、経営的視点での管理や分析が可能です。
合格率は10％未満と非常に低くなりますが、その分選考でも注目される資格です。

日商簿記以外の資格には、「全商簿記検定」があります。
こちらは、全国商業高等学校協会が主催する検定です。商業高校の学生を主な対象としています。
会計・原価計算・2級・3級に分かれており、会計と原価計算に合格すると1級が取得可能です。
試験内容は学校で学ぶものが中心で、ほかの検定と比べると難易度は低くなります。

「全経簿記検定」は、全国経理教育協会が主催する検定です。
主な対象者は経理専門学校生で、4級・3級・2級・1級（会計）・1級（工業簿記）・上級の6種類に分かれています。
難易度は、日商簿記と全商簿記の中間ほどです。全経簿記上級に合格すると、税理士試験の受験資格がもらえます。

簿記資格を活かして派遣社員として転職する方法

簿記資格を活かして派遣社員として転職
簿記資格を取得してあれば、派遣社員として転職する際に役立ちます。
経理の仕事に必要な資格や学歴は特になく、資格なしで働いている方も少なくありません。
しかし、経理は派遣業務の中でも人気が高い上、実務経験が重視されるため、未経験の方は採用されにくいのが現状です。
派遣社員には即戦力が求められるため、どうしても実務経験がある方のほうが有利になります。

しかし、日商簿記2級以上を持っていれば、経験がなくても採用されやすくなります。
2級を取得するには複雑な会計知識が必要であるため、即戦力として活躍できる可能性が高いからです。
2級の合格率は20～40％と高くありませんが、独学で合格する方も多く、働きながらでも取得可能です。
経理に転職する予定の方は、2級合格を目指してみてはいかがでしょうか。