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経理初心者は必見の「管理会計」と「財務会計」の違いを解説

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経理初心者は必見の「管理会計」と「財務会計」の違いを解説

会計事務所からの転職を考える際には、これまで培ってきた経験やスキルを活かせる仕事を探経理の業務は大きく分けて管理会計と財務会計にわけられます。 会計業務としてメインとなるのは財務会計ですが、管理会計も企業にとっては重要です。 すのがおすすめです。

管理会計と財務会計の違い、管理会計を導入するメリットについて紹介します。

管理会計とは

管理会計は企業の予算を管理するための経理業務です。 経営者は企業の予算がどれほどあるのかを把握した上で、どの事業にどれほどの金額を投資するのか、どの取引先とやり取りをするのかなどを決めなければなりません。

企業の予算管理があいまいなままだと利益も算出しにくく、結果的に事業に失敗してしまう可能性もあります。 また、企業が何にどれほどのお金を使っているのかを把握するためにも管理会計は必要です。

事業への投資や取り引きの他、企業ではさまざまな支出があります。水道光熱費や人件費などを確認し、コスト削減を考えることも大切です。 何の売り上げが高いのか、何の売り上げが悪いのか、企業の収益を考える際にも管理会計は役立ちます。 管理会計がおこなう予算管理と原価管理について簡単に解説します。

予算管理

管理会計の一つが予算管理です。 予算管理では、中長期的な視点で予算を管理し、企業の成長に活かします。 どれくらい資金を調達すればいいか、物資や人材は不足していないかなどを管理し、不足しているのであれば補い、余分なものはカットしていきます。 半年、一年など、期間は企業によってさまざまですが、その際に企業の業績を確認することも大切です。 業績と予算のバランスを考えた上で今後予算をどのように活かすかを考えていけます。

原価管理

製造業をおこなう企業では管理会計の中に原価管理が含まれていることがほとんどです。 製造には人材、物資、資金が必要であり、それぞれにどれくらいの予算をかけているのかを把握しなければなりません。 原価を管理できていないと、物価や人件費が上昇した際に売り上げは変わらないのに収益は落ちることになってしまいます。

原価管理も予算管理と同様に、業績を把握しておく必要があります。 1つの製品を製造するためにかけられる予算の上限を設定し、それを超えてしまうのであればコストカットを考えなければなりません。

財務会計とは

財務会計は企業の予算や業績などを社外に向けて公表するための経理です。 株主や取引先など、利害関係者に企業の成績を公開し、今後の取り引きの参考にしてもらいます。 業績が悪ければ株主は株を売ってしまえますし、業績が良ければさらに多くの株を購入してもらえます。

今後の投資や取り引きの継続の判断材料となる重要な書類ですので、ミスや虚偽の報告は許されません。 また、管理会計は各企業で自由度が高いですが、財務会計はすべての企業が共通のフォーマットでおこなわなければなりません。 業績や税金の計算などを平等にして、企業を比較しやすくするためです。

情報提供

財務会計には、利害関係者に対して情報を提供する役割があります。 取り引きを行う、株式を買う、投資をする際、その企業の将来性や業績を加味して判断します。その判断材料として重要になるのが財務会計によって提供される資料です。

財務会計には、利害関係者に対して情報を提供する役割があります。 取り引きを行う、株式を買う、投資をする際、その企業の将来性や業績を加味して判断します。その判断材料として重要になるのが財務会計によって提供される資料です。

利害調整

企業と利害のある取引先や株主、投資家の利害を調整するためにも財務会計は必要です。 投資した金額が適切に事業に使われているか、取り引きにかかる費用は適正な金額だったかなどを後悔された資料から判断します。 また、財務諸表などから株主は配当金額を確認でき、債権者は返済金額を確認できます。

管理会計と財務会計それぞれの目的

管理会計と財務会計は同じ経理業務でも目的が大きく違います。 それぞれの違いを詳しく見てみましょう。

管理会計は企業の将来を見極めるのに重要

管理会計は社内で資金を管理するために重要です。 必須の業務ではありませんが、管理会計を取り入れることで経営管理がしやすくなります。 書式や集計単位、対象期間も自由で、企業が財務状況を把握しやすい形に調整できます。

財務管理は外部に業績を開示するために必須

財務管理は社外に向けて業績を報告するために必須です。 取引先、投資家、株主、債権者、さらに税務署などに向けて財務諸表を公開し、さまざまな取り引きの判断材料にしてもらいます。 書式、集計単位、対象期間が決まっており、管理会計のように自由に設定できません。

管理会計導入のメリット

管理会計は必須の経理業務ではありません。 ですが管理会計を導入することでさまざまなメリットを得られます。 管理会計の代表的なメリットを3つ紹介します。

業績を把握しやすくなる

管理会計をすると社内の業績を把握しやすくなります。 どの部署、どの人材が業績を上げているのか、どの部門の業績が落ち込んでいるのかなどが明確になり、的確なアプローチをおこないやすくなります。 期間を自由に設定できるので、今は業績が落ち込んでいるものの数か月後にまた伸びる可能性があるなど、事業の進捗状況も把握しやすいです。

コストを削減できる

社内で何にどれくらいのお金が使われているかを把握できれば、無駄も見つけやすくなります。 人件費や材料費、光熱費などで無駄がある場合はそのコストを削減する方法を考えましょう。 コスト削減ができれば、売り上げは変わらなくても収益を上げられます。 反対に、利益を上げるためにはコスト管理、コスト削減は必須です。正確な数値を把握し、従業員に負担をかけすぎずコストをカットする方法を見つけてください。

業績を評価しやすくなる

管理会計の結果をもとに部署ごとや個人ごとに目標を設定すれば、評価の基準にもできます。 公平な評価がしやすくなり、昇給、昇格、人事異動などの参考にしやすいです。 目標を設定すれば従業員のモチベーションも上がり、さらなる業績アップも期待できます。

経営感覚を身に着けられる

管理会計によってそれぞれの部署に目標を設定すると、部署ごとに目標を達成するためにできること、しなければならないこと、カットすべきことなどを考えるようになります。 達成できればさらに良い成績を出す方法を考え、達成できなかった場合は何が原因だったのかを考え改善します。 この作業の繰り返しによって経営感覚が身に着き、従業員の自主性を育てるのに役立ちます。

【まとめ】会計事務所からの転職を成功させよう

管理会計と財務会計の違いを解説しました。 社内で活用するのが管理会計で、社外に向けて公開するために必要なのが財務会計です。 管理会計は財務会計とは違い必須の経理業務ではありません。 ですが、管理会計を導入すると社内のお金の流れが明確になり、無駄を省いたり投資すべき事業を分析したりしやすくなります。 管理会計には財務会計のような細かなルールはなく自由度が高いですので、事業内容に合わせて適切な方法で取り入れてみてください。

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