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全商簿記ってなに?進路決定に役立つ理由とは

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全商簿記ってなに?進路決定に役立つ理由とは

簿記の技能を試す検定試験は、さまざまな団体が実施しています。
なかでも、商業高校や普通高校の商業科の生徒を対象に実施するのが「全商簿記(簿記実務検定試験)」です。
全商簿記とは、どのような資格なのか、取得するメリットなども含め紹介します。

高校生向けの簿記検定「全商簿記」の特徴

全商簿記の特徴
正式名称は「簿記実務検定試験」といわれる全商簿記は、公益財団法人の全国商業高等学校協会が主催する簿記検定です。
このため、全商簿記の受験者は高校生(特に商業科・商業高校の高校生)が多いです。

 

1級・2級・3級のランクがあり、1級は会計と原価計算の2科目に合格することで取得できます。
いずれのランクも合格点は70点以上です。
2019年1月に実施された検定試験では、延べ163,109名が受験。
合格率は、1級の会計が41.9%、原価計算が46.2%、2級が44.7%、3級が63.2%でした。

 

全商簿記は、大学受験のような「ふるい落とす試験」ではなく、「合格させるための試験」という位置づけです。
簿記の基本事項をしっかり理解していれば合格できる試験といえるでしょう。

全商簿記1級は日商簿記2級と同等?

簿記検定試験といえば、日商簿記が有名ではないでしょうか。
進学や就職などの資格で「日商簿記○級」というのが、一つのアピールポイントにつながります。

 

格が上なのはどちらかといえば、日商簿記です。
一般的に、会計と原価計算の両方を合格して取得できる「全商簿記1級」は、商業簿記と工業簿記の知識が求められる「日商簿記2級」と同等の難易度といわれます。

 

ただし、全商簿記は高校の教科書で学ぶことが出題範囲となっているのに対し、日商簿記は企業の経理など実務で役立つ知見も必要になってくるため、一概に比べるのは難しいでしょう。

 

全商簿記を取得するメリット

全商簿記を取得するメリット
進路決定に役立つ資格

全商簿記は、高校生の進学や就職に有利となる資格の一つです。
進学を目指す方であれば、大学入学共通テスト(旧・大学入試センター試験)で簿記を選べるほか、推薦入試で全商簿記1級合格を基準としている学校もあるほどですから、資格取得が大いに役立つでしょう。

 

就職活動でも、採用試験に経理事務に関する問題を出す企業もありますので、資格取得者が有利になります。
もちろん就職後も、そこで得た知識が仕事で活かせますから、即戦力として企業の経営管理に貢献できるでしょう。

 

さらに、1級合格後も簿記の知識や理解をもっと高めることで、税理士や公認会計士を目指すという道も開けます。

 

 

全商簿記の試験内容と勉強のポイント

全商簿記の試験内容と勉強のポイント
試験問題は、高校の教科書に沿った内容より出題されます。
会計では、会計法規や業績測定など株式会社の会計処理をメインに出題。
原価計算は、原価計算手続きなどの製造業で用いられる簿記が中心になります。

 

2級と3級は会計処理に関する内容。
基礎的な内容が中心の3級に対し、2級は株式会社の基本的な会計処理に関する知識も求められます。
全商簿記は、商業高校などの日頃の学習成果を測る試験という側面もあります。
合格するには、仕訳や勘定科目の分類といった教科書に書かれた内容を理解することが大切です。

 

勉強法は、過去問が公式サイトに掲載されていますし、市販の模擬問題集で対策するのもよいでしょう。

 

取得するには?全商簿記の受験申込について

全商簿記の受験申込について
受験資格

全商簿記は、公益財団法人の全国商業高等学校協会が主催する簿記検定です。
このため、受験者は高校生がメインですが、受験資格に年齢や学歴などの制限はありませんので、大学生や社会人でも受験できます。
また、複数の級を受験することも可能です。

 

応募方法

高校生は、学校単位で応募します。
大学生や社会人など一般受験は、試験が実施される指定場所(主に高校)に受験申込書を持参し、申し込みます。

 

試験時間

いずれの級も90分です。

受験料

いずれの級も1,300円です。
なお、1級は会計と原価計算それぞれ1,300円(計2,600円)となります。

※上記金額は、消費税込みの受験料です。

 

合格発表

全商簿記の採点は、基本的に学校の先生が行います。
合格発表の時期や場所は学校によって異なりますが、検定規則に合格発表は「試験施行後1カ月以内」と記されています。
また発表場所は、実施校の掲示板などで公表されます。

 

まとめ

日商簿記が一般人を対象とした簿記検定試験であるのに対し、全商簿記は高校生の簿記の技能を測る試験です。
取得することで進学や就職が優位になることもありますし、その後も活かせる知識が得られますので、経理関係や税理士を目指す商業高校生の方なら取得しておきたい資格でしょう。

もちろん、一般の方でもビジネスに役立つ知見が得られます。
日商簿記の予行演習として全商簿記を受験されるのもよいかもしれません。

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