税理士に向いている人・向いていない人の特徴をそれぞれ解説

目次
税理士は計算ができればいいだけでなく、コミュニケーション能力や柔軟性、提案力なども必要な仕事です。キャリアアップのためには常に学び続けなければならず大変なことも多いです。税理士に向いている人、向いていない人の特徴から、税理士は適しているのか考えてみましょう。
自分が税理士に向いているか向いていないかを事前に確認することは大切です。
税理士の仕事にはお金の計算以外にも提案やコミュニケーションなどがたくさんあり、数字に強くても税理士の仕事への適正がない人もいます。
どんな人が税理士に向いているのか、向いていないのか、さらに税理士に求められるスキルなどを確認してください。
税理士に向いている人の特徴

税理士に向いている人の特徴を紹介します。
スムーズに業務をこなし税理士として活躍し続けられる素質があるのはどんな人なのかチェックしてみましょう。
1. コミュニケーション能力が高い人
税理士は黙々とお金の計算をしているイメージもありますが、高いコミュニケーション能力が求められます。
クライアントの悩みをヒアリングし、的確に問題を聞き取らなければなりません。
また、税理士同士でのコミュニケーションも大切です。チームで仕事を進めて円滑に問題を解決していく必要があります。
税理士事務所の職員に指示を出す際も、コミュニケーション能力がなければ的確に伝えられません。
2. 学ぶことが好きな人
税理士の国家資格は一度取得したら終了というわけではありません。
毎年税金やお金の扱いに対する法律は変わっています。これを逐一確認し、業務に取り入れる必要があります。
経済状況からトレンドや需要が変わることもあり、時代の流れをしっかり読み取る力も求められます。
与えられた仕事をこなすだけでなく、税理士の仕事のために日々勉強し続けられる人は税理士として長いキャリアを築いていけるでしょう。
3. 几帳面な人
税理士は企業や個人のお金を扱う仕事です。計算において1円単位でもミスは許されません。
几帳面で、ミスの取りこぼしをせず隅から隅まで丁寧な仕事ができる人は税理士に向いています。
税理士の仕事には地道な努力、忍耐力が必要な業務も多いですが、慣れてきたからといって手を抜かず逐一自分の仕事を再確認する、他の人の様子にも気を配れるような素質が求められます。
税理士に向いていない人の特徴
税理士に向いていない人の特徴を紹介します。
適正がない人が税理士を目指しても、試験に合格できない、仕事を続けられないことになるかもしれません。
自分に税理士の適正があるかを確認しましょう。
1. 数字に苦手意識がある人
数学に苦手意識がある人は税理士には向いていません。
税理士の仕事は1円単位のミスでも重大な損失に繋がる可能性があります。
苦手意識を感じながら日々業務を行うのも精神的に大きなストレスになります。
2. 勉強し続けられない人
税理士の資格さえ取得すれば生涯安定して働ける、と思っている人には税理士は不向きです。
税理士は業務中以外にも学ぶことがたくさんあります。
プライベートでも政治や経済、税金の動向を確認し、関連書籍を読み、税理士に関連する資格の取得のための勉強もしなければなりません。
3. 細かいところに注意が向かない人
些細な計算ミスが全体の大きなミスにつながるのが税理士の仕事です。
細かいところに注意が向かない人、おおざっぱな性格の人、感覚で動いてしまう人には税理士の仕事は向きません。
このような人は資格を取得するのも大変ですが、取得後もミスが頻発し自分自身にもストレスを感じてしまう可能性があります。
税理士に求められるスキル
税理士に求められるスキルを紹介します。
数字の計算以外にもさまざまなことに柔軟に対応するスキルが必要です。
もともと備わっている人もいますが、自分に足りていないと感じたら早めにこれらのスキルを磨いておきましょう。
柔軟性
クライアントの悩みや財務状況に応じて柔軟に対応するスキルです。
税理士は経営に関するアドバイスも行うので、一辺倒なアドバイスではなくクライアントの状況を判断して最善策を考える必要があります。
また、ミスや問題にぶつかったときに従来の方法ではなく別の方法から解決できないかを考える力も求められます。
社交性
税理士はクライアントだけでなく社内、社外で多くの人とやり取りをしなければなりません。
ある程度の社交性がなければ業務を円滑に進められないシーンもあります。
税理士は独立して事務所を立ち上げる人も多いですが、独立後仕事を獲得し続けられるかは自身の営業力にかかっています。
この人なら信頼できる、悩みを相談したいと思えるような信頼関係を結ぶことが大切です。
提案力
クライアントに経営に関するさまざまなアドバイスを行う際、より企業の業績を伸ばすには、現在の問題から抜け出すためにはどうすればいいかを具体的に提案する力が必要です。
提案力が弱い税理士に相談しても結局問題が解決せず、税理士や税理士事務所への不信感が募ってしまいます。
次の仕事にも繋がらなくなるため、具体的な提案、他の人には思いつかないような打開策を提案するスキルは重要です。
注意力
ミスが許されない税理士の業務には常に高い注意力が求められます。
一瞬の油断、些細な計算ミスがクライアントに迷惑をかけ、損失を出す可能性もあります。
このことを忘れずに、常に緊張感を持って仕事ができる人でなければ税理士として信頼してもらえません。
とはいえ人の集中力には限界があります。注意力が散漫になってきたと感じたら体を動かすなど、独自のリフレッシュ方法、ストレス発散方法を用意しておくことも大切です。
税理士に必要な知識
税理士にはさまざまな知識が必要です。その例を紹介します。
会計・税務の知識
税理士を目指すにあたって会計、税務の知識は欠かせません。
税理士試験の勉強の段階でも学びますが、実践にはさらに多くの知識、経験が必要です。
そのため税理士試験に合格しても、税理士として働くためには2年間の実務経験が必須です。
経営の知識
税理士には会計処理、税務申告の他、経営に関するアドバイスを行う仕事もあります。
クライアントの財務状況を客観的に把握した上で、どうお金を動かせばより企業のためになるのかをアドバイスします。
そのため、経営についても正しい知識が求められます。
簿記の知識
税理士の仕事では簿記の知識が必須です。
税理士試験を受けるためには学識、資格、職歴によって条件があります。
その中で、日商簿記検定一級を取得していれば税理士試験の受験資格が与えられます。
学識は学校に通わなければならず、職歴は会計業務を一定年数こなしていなければなりません。日商簿記の試験は誰でも受験可能ですので、まずは日商簿記の資格を取得しましょう。
税理士に向いている人や必要なスキルを確認
税理士に向いている人の特徴、向いていない人の特徴や税理士に求められるスキルを紹介しました。
計算ができるだけが税理士の適正条件ではありません。周囲と協力して円滑に業務を進めるスキルや、時代のトレンドを読み勉強を続けるスキルなどが必要です。
税理士を目指しており、自分に税理士に向いているか不安な場合は改めて今回紹介したスキルなどを確認してください。